
GA4の探索レポートの作り方|見たい数字を自分で組み立てる基本
「見たい数字が、標準のレポートにはなぜか出てこない」。 GA4を開いて、あちこちの画面を行ったり来たりしても、欲しい組み合わせにたどり着けない——そんな経験、ありませんか。たとえば「スマホから来た人が、どのページをよく見ているか」を一枚の表で見たいだけなのに、標準のレポートだとうまくそろわない。上司に出す数字を作るのに、毎回あちこちからメモして手で足し算している、なんてことも。
大丈夫です。それは、あなたの探し方が悪いのではありません。標準のレポートは「よく使う形」があらかじめ用意されているぶん、少し変わった組み合わせには向いていないだけなんです。そういうときのために、GA4には探索(たんさく)レポートという、見たい項目を自分で選んで並べられる場所があります。名前はいかめしいですが、やることは「見たいものを選んでマスに置く」だけ。今日は、その最初の1枚を一緒に組み立ててみましょう。
結論:GA4の左メニュー「探索」から「空白」または「自由形式」を開き、①見たい切り口(ディメンション)と②見たい数字(指標)を選んで、③表の「行」と「値」にドラッグする——この3ステップで、自分専用の表が作れます。まずは「ページパス × 表示回数」の一番シンプルな表を1つ作れれば、今日はそれで十分です。むずかしい設定は、慣れてからで大丈夫です。
何が起きているのか
GA4のレポートは、大きく2種類あります。ひとつは、左メニューの「レポート」にある標準レポート。これは「ページ別」「流入元別」など、よく使う形が最初から用意されている、いわば定食メニューです。手早く見たいときに便利です。
もうひとつが、今日の主役の「探索」にある探索レポート。これは、材料(項目)を自分で選んで一枚の表を組み立てる、いわば単品注文です。「スマホの人だけ」「この期間だけ」「このページ群だけ」といった、標準にはない切り口を自由に作れます。
つまり「見たい数字がそろわない」のは、定食メニューの中から探していたからで、あなたの見落としではありません。単品で組み立てられる場所に移れば、たいていの「こう見たい」はかなえられます。
ここで、2つだけ言葉を押さえておきましょう。むずかしく考えなくて大丈夫です。
- ディメンション:数字を「どの切り口で分けるか」を表す項目です。たとえば「ページ」「参照元(どこから来たか)」「デバイス(スマホ/PC)」など。表の行の見出しになるもの、とイメージすると分かりやすいです。
- 指標:数えた「数字そのもの」です。たとえば「表示回数」「ユーザー数」「エンゲージメント率(ざっくり言うと、ちゃんと見られた割合)」など。表の中に入る数値が指標です。
「ページ(ディメンション)ごとに、表示回数(指標)を出す」。探索レポートは、この掛け合わせを自分で決められる場所、と考えれば十分です。
手順を小さく分ける

一度に凝った表を作ろうとせず、次の手順を上から順にたどってみます。なお、GA4は画面の名称や並びがときどき変わります。下の案内と名前が少し違っても、慌てず近い名前を探せば大丈夫です。
- 探索を開く:GA4の左メニューで「探索」をクリックします。テンプレートがいくつか並んだ画面が出たら、一番シンプルな「空白(または「自由形式」)」を選びます。まっさらな作業台が開きます。
- 切り口(ディメンション)を1つ追加する:画面の左のほうに「ディメンション」という欄があります。その「+」を押して、一覧から「ページパスとスクリーンクラス」(ページのアドレスを表す項目)にチェックを入れて取り込みます。
- 数字(指標)を1つ追加する:同じく左の「指標」の「+」を押して、「表示回数」を選んで取り込みます。これで材料がそろいました。
- 表に置く(ここが肝心):取り込んだ「ページパス…」を、まん中あたりの「行」という枠へドラッグします。次に「表示回数」を「値」という枠へドラッグします。すると、ページごとの表示回数が並んだ表ができあがります。
- 期間を決める:画面の右上あたりで期間を選べます。まずは「過去28日間」など、ある程度データがたまった期間にすると、ふだんの傾向がつかみやすいです。
まずは「1」から「4」、つまりページパス × 表示回数の一番シンプルな表が一枚できれば、今日はそれで大合格です。列を足したり、スマホだけに絞ったりする応用は、慣れてきてからでかまいません。
ひとつ安心してほしいこと:探索レポートは、いくら項目を足したり消したりしても、元のデータそのものは壊れません。表の見せ方を変えているだけなので、気軽に触って大丈夫です。うまくいかなければ、もう一度「空白」から作り直せばリセットできます。
具体例
たとえば手順どおりに「ページパス × 表示回数」の表を作り、そこにもう一歩だけ足してみます。左の「ディメンション」に「デバイスカテゴリ(スマホ/PC/タブレット)」を追加し、それを表の「列」の枠へドラッグします。
すると、こんな表が見えてきます。
- 行にはページ(トップ、料金ページ、事例ページ…)が並ぶ
- 列にはスマホ・PCの区別が並ぶ
- マスの中に、それぞれの表示回数が入る
この一枚を眺めるだけで、気づけることがあります。
- 料金ページは、スマホからの表示が圧倒的に多いと分かれば、スマホでの見やすさ(ボタンの大きさ、電話番号のタップ)を今日ひとつ確認する価値があります。
- ある事例ページはPCでよく見られているなら、じっくり検討している人が読んでいるのかもしれません。
- 逆に、どのデバイスでもほとんど見られていないページがあっても、落ち込まなくて大丈夫です。中身が悪いのではなく、まだ入口(検索やリンク)が足りていないだけのことが多いです。
大事なのは、凝った表を作ることではなく、「自分が知りたい切り口で数字を見られる」状態を持つことです。標準レポートでは出しにくかった「スマホ×ページ別」のような組み合わせが、探索なら一枚で見えてきます。
数字を見るときの注意:計測を入れたばかりでデータが少ないうちは、無理に結論を出さず、まずは表が作れたことをゴールにして大丈夫です。また、社内・自社からのアクセスが混ざっていると数字がぶれることがあります。まずは「正確な絶対値」より「どのページ・どのデバイスが多いか少ないか」という傾向を見るところから始めると、落ち着いて読めます。
あなたへの影響
- 見たい組み合わせを自分で作れると、「その数字はどこ?」と探し回る時間が減る。
- スマホ×ページ別のような切り口で、改善すべき場所に早く気づける。
- 上司に「スマホの人はどのページを見てる?」と聞かれても、表を見せながら落ち着いて答えられる。
明日やること
- GA4の左メニューで「探索」→「空白(自由形式)」を開く。
- ディメンションに「ページパス…」、指標に「表示回数」を追加する。
- 「ページパス…」を「行」へ、「表示回数」を「値」へドラッグして、自分だけの表を一枚作ってみる。
チェックリスト
まずは最初の1つだけで合格です。残りは慣れてきたら・時間があるときに、で大丈夫。できないことに×は付けなくて構いません。
まずはこれだけ(必須)
- 「探索」から「空白(自由形式)」を開けた
できれば(推奨)
- ディメンションに「ページパス…」、指標に「表示回数」を追加した
- 「行」と「値」にドラッグして、ページ別の表を一枚作れた
慣れてきたら/時間があれば(任意・なければスキップ可)
- 期間を「過去28日間」などに決めて眺めた
- 「デバイスカテゴリ」を列に足して、スマホ/PCで分けて見た
- 絶対値より「多い・少ないの傾向」で見るようにした
- 社内・自社アクセスの除外設定を確認した(未設定なら該当なしでOK)

探索レポートは、最初こそ「項目が多くて難しそう」に見えますが、やっていることは「見たいものを選んで並べる」だけです。一枚作れてしまえば、次からは同じ要領で切り口を変えるだけ。今日、ページパス×表示回数の表が一枚できたなら、あなたはもう「自分で数字を組み立てられる人」です。
慣れてきたら、作った探索は名前を付けて保存しておくと、来月からはそれを開くだけで同じ表がすぐ見られます。焦らず、ひとつずつで大丈夫です。