自社サイトのページ一覧を紙に書き出して、どのカテゴリに入れるか机の上で並べ替えている企業のWEB担当者

サイトのカテゴリ設計を整える|「探しやすい」を作る分け方の基本

社内から「このページ、どこに載せますか?」と聞かれて、少し言葉に詰まったことはありませんか。

新製品の紹介、採用のお知らせ、展示会の告知、事例の追加。ページは着実に増えていくのに、置き場所を決める基準は誰も持っていない。だから毎回その場で決めて、気づけばグローバルメニューが8個も9個も並んでいる——一人でサイトを回していると、これはごく自然に起きます。

ここで自分を責めなくて大丈夫です。カテゴリは、最初に完璧に設計できるものではありません。ページが増えてから、実際の中身を見て並べ直すのが正しい順番です。今日は、その並べ直しのやり方を一緒に整理します。

結論:カテゴリ設計を整えるコツは、①今あるページを全部書き出す → ②「誰が・何をしに来るか」でまとめ直す → ③1階層の数を絞る(目安5〜7個)→ ④URLとメニューに反映する、の4ステップです。
新しくページを作る必要はありません。今あるものを並べ替えるだけで、探しやすさはかなり変わります。まずは①の書き出しだけでも、今日15分でできます。

何が起きているのか

カテゴリが増えすぎてしまう原因は、たいてい「作り手の都合」で分けているからです。

サイトを長く運用していると、分け方が少しずつ社内の事情に寄っていきます。「製品部からの依頼だから製品ページの下」「広報が出したから新着情報」——部署や依頼元で置き場所が決まっていく。これは日々の運用としては合理的で、誰も間違ったことはしていません。

けれど、サイトを見に来る人は社内の部署を知りません。訪問者が持っているのは、「〇〇について知りたい」という目的だけです。だから作り手の都合で分かれたサイトは、来た人から見ると「自分の探しものがどこにあるかわからない」状態になります。

もう一つ、メニューの数が増えると起きることがあります。選択肢が多いほど、人は選ぶのをやめてしまうという傾向です。9個並んだメニューを一つずつ吟味する人は、実際にはほとんどいません。多くは上から2〜3個を眺めて、なければ離脱します。

検索の面でも、整理は効いてきます。似たテーマのページがあちこちに散っていると、サイト内でどれが中心のページなのかがはっきりしません。同じテーマのページを一箇所にまとめておくと、そのテーマについて厚みのあるサイトだと伝わりやすくなります。これは検索エンジンに対しても、実際に読む人に対しても同じです。

補足:ここで言う「カテゴリ設計」は、大がかりなリニューアルの話ではありません。今あるページの置き場所と、メニューの並びを整えるという範囲です。URLを変える場合だけ少し注意が必要なので、後の手順で触れます。

手順を小さく分ける:カテゴリを整える4ステップ

カテゴリ設計を整える4ステップ「書き出す・まとめる・絞る・反映する」を左から順に並べた図
新しいページは作らない。今あるものを書き出して、まとめて、絞って、反映するだけ

一気にやろうとせず、次の順番で進めます。①と②だけでも、サイトの見え方はかなり変わります。

  1. 今あるページを全部書き出す:エクセルでもスプレッドシートでも構いません。ページのタイトルとURLを1行ずつ並べます。サイトマップページやXMLサイトマップがあればそこから、なければメニューをたどって拾います。ここで「こんなページ、まだ生きてたのか」という発見がよく出ます。それも収穫です。
  2. 「誰が・何をしに来るか」でまとめ直す:書き出した行を、部署ではなく訪問者の目的で束ねます。「サービスを検討している人」「採用に応募したい人」「すでに取引があって資料を探している人」——このくらいの粒度で十分です。同じ束に入ったページが、そのままカテゴリの候補になります。
  3. 1階層の数を絞る(目安5〜7個):束ができたら、数を数えます。10個を超えていたら、近いもの同士をまとめて減らせないかを見ます。「よくある質問」と「お問い合わせ」は一つにできるかもしれません。厳密な上限があるわけではありませんが、一目で見渡せる数に収めるのが狙いです。どうしても入らないものは、2階層目(カテゴリの中の下位ページ)に落とします。
  4. URLとメニューに反映する:決まった構成を、実際のグローバルメニューとパンくずに反映します。URLは、変えなくて済むなら変えないのが安全です。もし変える場合は、古いURLから新しいURLへ301リダイレクト(恒久的な転送)を必ず設定します。これを飛ばすと、これまでの検索での評価やブックマークが行き止まりになってしまいます。

4番のURL変更は、制作会社やサーバーの管理画面が絡むことが多い部分です。メニューの並び替えだけ先にやって、URLは次の改修のときにまとめて——という進め方でまったく問題ありません。無理に同時にやらなくて大丈夫です。

具体例:部署で分かれていたメニューを、目的で分け直す

ある製造業のサイトで、グローバルメニューがこうなっていたとします。

整理する前整理したあと
分け方の軸社内の部署・依頼元訪問者の目的
メニュー会社案内/製品情報/技術情報/品質保証/お知らせ/IR/採用情報/展示会情報/お問い合わせ(9個)製品・サービス/技術と品質/導入事例/会社情報/採用情報/お問い合わせ(6個)
展示会情報独立したメニュー「お知らせ」に統合し、一覧でタグ分け
品質保証独立したメニュー「技術と品質」にまとめる
IR常時トップに表示会社情報の中へ(該当社のみ)

やったことは、新しいページを作ることではなく、近いものをまとめて数を減らしただけです。展示会情報も品質保証も、ページ自体は残っています。入口の見せ方を変えただけです。

もう一つ、身近な例を。「お知らせ」の中に、新製品の発表・年末年始の営業案内・採用の追加募集が混ざって時系列で並んでいるサイトは多いと思います。これも、一覧にタグや絞り込みを一つ足すだけで、探している人は自分に関係あるものだけ見られるようになります。カテゴリを増やすより、こちらのほうが手軽で効きます。

あなたへの影響

明日やること

  1. 今あるページを書き出す。スプレッドシートに「ページ名/URL」の2列だけ。全部でなくても、まずはグローバルメニューからたどれる範囲で構いません。
  2. 書き出した行に、「誰が・何をしに来るページか」を一言メモする列を足す。ここが分け直しの材料になります。
  3. 今のグローバルメニューの数を数える。8個以上あれば、まとめられそうな2つを見つけてメモしておく。

今日はここまでで十分です。並べ替えや反映は、材料がそろってからのほうがずっと早く進みます。

チェックリスト

全部を今日やる必要はありません。まずは最低ラインの2つから。

最低ライン(これだけは)

余裕があれば(推奨)

整理し終えたサイトの構成メモを前に、すっきりした表情で前を向いている企業のWEB担当者

カテゴリ設計は、センスや経験がないとできない仕事に見えるかもしれません。でも実際にやることは、今あるものを書き出して、近いものをまとめる——それだけです。特別な道具も、リニューアルの予算もいりません。

そして、一度で完成させる必要もありません。半年後にページが増えたら、また並べ直せばいい。サイトは育つものなので、そのたびに整え直すのが自然な姿です。

今日は一覧を書き出すところまで。それだけでも、次に「どこに載せますか?」と聞かれたときの答えが、少し軽くなっているはずです。

よければ、こちらも

構成を整えたあとの流れとして、内部リンクを見直して回遊を増やす考え方URLの付け方と変えるときの注意(301と正規化)構造化データ(パンくず・FAQ)の入れ方もあわせて読むと、点がつながっていきます。改善の順番に迷ったら改善の優先順位を決める考え方もどうぞ。「うちのサイトの場合はどう分ければ?」と迷ったら、お問い合わせからいつでも声をかけてくださいね。

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